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受賞情報

今理紗子さん(薬動学教室 博士4年)が日本薬学会第135年会にて優秀発表賞を受賞しました

2015/04/21

日本薬学会第135年会 優秀発表賞を受賞して

薬動学教室 博士4年
今 理紗子

 日本薬学会第135年会(2015年3月25~28日:神戸)にて、標記の賞を受賞いたしました。受賞の発表タイトルは「モルヒネによる便秘は、セロトニンの分泌亢進を介した大腸AQP3の発現増加により発症する」です。以下に、研究内容の概略を紹介させていただきます。

がん性疼痛の治療に用いられるモルヒネは、強力な鎮痛作用を有する一方で、副作用として重度の便秘を引き起こします。モルヒネによる便秘は、これまで腸の蠕動運動が抑制されることにより発症するものと考えられてきましたが、このメカニズムでは説明できない点も多く、発症メカニズムの全容解明が切望されています。私たちの教室では、これまでに大腸粘膜上皮細胞に発現する水チャネル「アクアポリン3(AQP3)」が下痢や便秘の発症において重要な役割を担っていることを明らかにしてきました。今回、私たちは、モルヒネ誘発性便秘症の発症における大腸AQP3の役割について検討し、その発現制御メカニズムについて研究を行いました。

解析の結果、モルヒネ使用時には、便秘の発症に伴って大腸AQP3の発現量が増加していることがわかりました。この発現増加は、大腸からの水の吸収を亢進させ便を硬化させるため、便秘の発症に寄与しているものと考えられました。また、AQP3の発現を増加させた原因物質は、腸管に多く存在するセロトニンであることもわかりました。今後は、既存の医薬品を対象に、大腸のAQP3の発現増加を抑制し、モルヒネ誘発性便秘症の発症を抑制し得る化合物を探索し、モルヒネ誘発性便秘症の新規治療薬および治療方法を見出したいと考えております。

最後に、本研究の遂行にあたり、多大なるご指導・ご鞭撻を賜りました薬動学教室の杉山 清教授、落合 和准教授、五十嵐 信智助教に深く感謝いたします。そして、ご協力下さいました薬動学教室の皆様に心より御礼申し上げます。

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