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受賞情報

渡邊 駿さん(機能形態学研究室 修士課程2年)が第 133 回日本薬理学会関東部会にて若手優秀発表賞を受賞しました

2015/12/09

第 133 回日本薬理学会関東部会 若手優秀発表賞を受賞して

機能形態学研究室  修士課程2年 渡邊  駿

  この度、第133回 日本薬理学会関東部会において、若手優秀発表賞を受賞いたしました。このような栄誉ある賞をいただき大変嬉しく思っております。受賞演題名は「高濃度インスリンは IR/PI3K/PDK1経路を介しラット頸動脈における 5-HT 誘発収縮反応を増強させる」です。

 当研究室では、糖尿病や高血圧症をはじめとする生活習慣病における血管機能障害のメカニズムに関して研究を行っており、特に糖尿病病態下における種々の血管機能についての研究を行っています。糖尿病罹患者は世界中で激増しており、糖尿病を発症すると著しく quality of life を低下させることが知られております。また、糖尿病合併症の病理学的特徴として血管機能障害があります。しかし、血管機能障害の発症・進展のメカニズムは依然として明らかとなっておらず、そのメカニズムの解明は合併症発症・進展の包括的理解や、生活習慣病に対する治療戦略の確立に重要であることが考えられます。

 インスリンは糖代謝の主要な制御因子で、その濃度は厳密に制御されているホルモンです。健康な人では常に血液中に少量のインスリンが分泌されています。しかし、2 型糖尿病病態下においてはインスリン抵抗性などによって、高インスリン血症を引き起こし、血管障害を惹起する可能性が考えられています。また、5-hydroxytriptamine (5-HT; セロトニン) は強力な血管収縮因子として知られ、循環器系において多くの機能調節を果たしていることが報告されております。こちらも糖尿病病態下において反応性異常が多く報告されておりますが、その原因は依然として明らかになっておりませんでした。そこで、今回はインスリン暴露による 5-HT誘発血管収縮反応に与える影響について検討しました。その結果ですが、5-HT 誘発血管収縮反応は高濃度インスリン処置により増強することが明らかとなりました。更に、その収縮反応の増強はインスリン受容体とその下流に存在する phosphoinositide 3-kinase (PI3K)/3-phosphoinositide-dependent protein kinase 1 (PDK1) を介しているということを世界に先駆けて見出しました。これらの結果から、糖尿病病態下における 5-HT の異常反応性は高濃度のインスリンの寄与があることが考えられます。

 今後、このシグナル伝達機構の更に詳細な部分を解明するとともに、血管機能における PDK1 の病態における性質変化のメカニズムを解析することにより、血管機能障害の発症・進展のメカニズムの解明を目指していきたいと考えております。最後に、本研究の遂行にあたり、多大なるご指導、ご鞭撻を賜りました機能形態学研究室の小林恒雄教授、松本貴之講師、そしてご協力くださいました、田口久美子助教に感謝致しますと共に、大学院生、卒論生の皆様に心より御礼申し上げます。そして最後に、本研究の礎となった多くの動物達が心安らかであることを願ってやみません。

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