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星薬生の留学体験レポート RCSI University of Medicine and Health Sciences

星薬科大学 2023年度留学生 K.S.さん

はじめに(参加動機や目的など)

海外留学に憧れがあり、入学前から本プログラムに参加することを決意していました。実際に海外の薬学部の講義を受講し、薬剤師の役割を学ぶことで今後、自身が日本の医療に携わる上で大きな力になると思い参加しました。

授業内容

糖尿病や甲状腺疾患など内分泌系の疾患に関する講義を受講しました。

化学実習やグループワークも複数回組まれており、プログラムの最後の方では現地の病院の見学やOSCEのような調剤試験を受験しました。

現地生活・オフの過ごし方

食生活

午後も講義がある日は友人と校内の食堂で食べていました。昼食は持参する日もあれば校内で購入する日もありました。

滞在先

ダブリン市内のお家にホームステイしました。

気候

10月から11月の滞在でしたが最高気温は10〜13℃くらいで想像していたよりも暖かい印象でした。現地の方が「1日で四季を楽しめるよ」とおっしゃるほど天気が変わりやすく晴れていても突然雨が降ったり強風が吹いたりする日がありました。

治安 

日本と変わらないくらい治安はとても良かったです。プログラム終了日に暴動は一度ありましたが、かなり珍しいケースだったようです。

休日の過ごし方

自宅でのんびりしたり、街を散策しながら現地で人気のスイーツや紅茶などを楽しんだりして過ごすことが多かったです。

友人とラグビーの試合観戦や学校で開催されるイベントに参加した日もありました。

滞在していた時期がハロウィンやクリスマスマーケット開催の期間と重なっていたため街がとても綺麗でした。

参加して良かったと思うこと・学んだこと

座学の後に必ずグループワークの日が組まれており症例問題に関して話し合ったり、調剤をしたり授業形式が異なっていた一方で、化学実験の内容は本学で行なった基礎実習の実験と共通しており興味深かったです。

現地の3年生と一緒に授業を受けていましたがクラスメイトは全員とても意欲的で現場の薬剤師が登壇するイベントに積極的に参加している姿や、3年生と思えないほど知識量が多く高度な話し合いをしていた姿を見て、自分ももっと頑張らなきゃいけないと大変刺激を受けました。

この経験を今後どのように活かしていきたいか

英語でのコミュニケーションを生かして日本の医療の発展に貢献していきたいです。

最後に

1人での海外生活は初めてで体調を崩してしまった期間もありましたが、この1ヶ月半で日本では絶対にできない経験ができたと断言できます。少しでも興味がある方はプログラムへの参加を強くお勧めします。

現地でご指導いただきましたShane Cullinan先生をはじめとするRCSIの先生方や生徒の皆様、本プログラムで多大なるお力添えをいただいた星薬科大学の先生方・職員の阿美様に厚く御礼申し上げます。

星薬科大学 2023年度留学生 N.S.さん

はじめに(参加動機や目的など)

元々海外に行くことや英語が好きだったのですが、薬学部はカリキュラム上、留学は難しいと感じていたので諦めていました。しかし、海外研修の制度があることを知り、国際的なキャリアにも興味があったため、滅多にないチャンスだと思い参加しました。

実習というよりも、学校で授業や実験をすることがほとんどで、留学に憧れがあった私がまさに求めていた内容だったので、RCSIを選びました。

授業内容

MPharmの3年生のEndocrine moduleに参加し、内分泌系の生理、病態などを学びました。星薬や日本の一般的な薬学部とは違って、薬物治療学や機能形態学といった授業ではなく、Endocrine moduleの中で、Theme1: ”The endocrine system and thyroid disorders(内分泌系と甲状腺疾患”、Theme2: “Type 1 diabetes‘1型糖尿病”、Theme3: “Type 2 diabetes”、Theme4: “Adrenal disorders, health promotion(副腎疾患、健康増進)”とテーマが決まっており、テーマに関することを基礎から応用まで、学問の隔たりなく横断的に学ぶという内容でした。

座学に加えて、各自に与えられた処方箋に基づき、調剤のデモンストレーションを行うPerson-centered Care Labや症例や薬物治療について検討や議論を行うIntegrated Case Workshopの授業もありました。調剤では処方箋の監査から始まり、その患者に最適な治療が行われているのかという妥当性の評価、患者(役の先生)へのカウンセリング、(必要であれば)医師への疑義照会という高度な内容でした。

また、Integrated Case Workshopではその時までに学習したことを応用的にアウトプットできる授業となっており、授業が進むにつれて症例が複雑になったり、実際の症例報告を読むこともあり、難しくて大変でした。

加え、ペプチド合成や吸光度測定を応用した血糖値の推定などの実験も行いました。予め試薬が全てセットされていたり、実験助手が大勢いらっしゃったり、実験の環境がとても整っていたので、短い時間の中でも効率的に実験を行うことができました。既に星薬の基礎実習でやったことのある実験もあったので、良い復習になりました。

病院に訪問して、各グループに割り当てられた患者さんについてのカルテで情報収集をした上で、実際に病室に訪問して患者さんとお話をし、発表をするという機会が一度だけありました。手書きの英語のカルテを読み解くことや、患者さんとお話しする際もどのような言い回しがわかりやすく、患者さんにとって良いのかを英語で考えることはとても大変でレベルが高く、自分の英語力不足を感じると同時に、更に語学力を向上させなければ実感しました。

現地生活・オフの過ごし方

食生活

高校生の時に行った短期留学では、食生活で辛い思いをしたので、今回はキャリーケースの半分ほどの量の食品を日本から持っていったのですが、食事が合わないということはありませんでした。かなり円安だったのもあり、節約のために外食はほとんどしませんでした。アイルランドは酪農が盛んなので乳製品が安くて美味しく、特にヨーグルトは世界で一番美味しいと思いました。また、牛肉も安く、ラム肉や七面鳥が必ずスーパーに置いてあったのは日本と異なる点だと思います。ヨーロッパの他の国の食品もたくさん置いてあるので、色々な食べ物に挑戦することができて楽しかったです。

滞在先

自分で滞在先を探す中で差別を受けたのではないかと感じる瞬間があったり、なかなか連絡が返ってこなかったりと苦労しましたが、ホームステイを探すサイトで声をかけてくださった人の家に滞在させていただきました。ダブリンの中心部からは10kmほど離れていて、自然がとても多かったので田舎出身の私にはとても心地よい場所でした。滞在先には同い年のフランス出身の子がホームステイに来ていたのと、普段は別の国に住んでいるホストマザーの子供たちが帰省していたので、家でも交流ができてとても楽しかったです。

気候

とても雨が多く、傘を使わなかったことがない週もあったほどでした。霧雨のような雨が多かったですが、たまに暴風雨や土砂降りの時もありました。晴れ予報でも急に雨が降ってくることも珍しくなかったです。気温に関しては、ダブリンの10〜11月は東京の12月〜1月くらいで、凍えるほど寒いということはありませんでしたが、朝晩は冷え込むので、現地の人も温かい飲み物を持ち歩いて暖をとっている様子でした。

治安

日本と同じかそれ以上に治安が良いと感じました。スリなどもなく、むしろ親切な人がとても多くて驚きました。アイルランドの人は日本人と同じ感覚を持っているのか、順番待ちの時はきちんと一列に並びますし、パーソナルエリアも広めだと思いました。

留学最終日の夜にダブリンの中心部で大規模なデモと暴動が起こり、少し怖い思いをしましたが、郊外はいつも通りだったので、中心部には近づかないようにして残り時間を過ごしていました。(現地の教員に聞いたら、滅多にこういったことは起こらず稀なこととのことです。)こういったことは、日本ではあまりないことだと思うので、人生経験としては貴重なものになりました。

休日の過ごし方

授業の予習や復習、レポートなどをやりつつ、観光や休息の時間にもしていました。海の近いエリアに滞在していたので、海沿いを散歩するのも楽しかったです。勉強が追いつかなかった時は、土日も空いていたので朝から大学の図書館で勉強し、帰りにショッピングを楽しんだり、充実した休日を過ごすことができました。普段は時差があり難しかったのですが、休日だけ日本にいる友達と電話するのも息抜きになって良かったです。

参加して良かったと思うこと・学んだこと

一人で航空券や滞在先を手配するところからはじめ、この留学に申し込んでいなければ絶対に経験しなかったであろうことをたくさん経験することができました。異国の地に行くことは多少苦労や困難も伴いますが、間違いなく自分のコンフォートゾーンを広げることができますし、考え方が変えることができ、視野も広げることができました。

日本にはない薬を学ぶことももちろんですが、日本でも使われている薬であっても適応が違うことがあり、大変興味深かったです。アイルランドは日本と同じ国民皆保険制度をとっていますが、保険の分類の仕方が日本と違っていて、数もものすごく多く複雑でした。一通り日本で薬学に関することを学び、さらに実務実習を終えた後の留学だったので、アカデミックなことのみならず、実務的なことにも気づくことができました。

この経験を今後どのように活かしていきたいか

国際的なキャリアに興味があるにもかかわらず、自分の英語力が圧倒的に足りていないことを痛感したので、英語の学習にこれまで以上に励んでいきたいです。

今回参加したのは3年生の授業でしたが、3年生とは思えないほどハイレベルな授業があり、驚きました。私は実習を終えた後だったので、臨床的な問題などはすぐに答えがわかることもありましたが、そのような経験がない現地の友人たちも議論を重ねて答えを導出することができており、レベルの違いも痛感しました。世界に視野を広げればハイレベルな人材がたくさんいることを頭の片隅に置いて、もっと精進していきたいです。

最後に

留学に行こうかどうか迷っている人がいたら、いろいろ考え込むよりもまずは先にチャレンジしてみてください。私も行く前はいろいろと不安がありましたが、行けば意外と乗り越えられます。何事もまずはやってみることが大事で、やってみないとわからないこともたくさんあります。興味や好奇心は自分を一回り大きくさせるきっかけになると思っているので、この留学プログラムを有効活用してもらえたら、経験者としてもとても嬉しく思います。

今回の留学をサポートしてくださった星薬とRCSIの先生および職員の皆様に厚く御礼申し上げます。

星薬科大学 2023年度留学生 S.A.さん

はじめに(参加動機や目的など)

大学1年生の時に留学制度があることを知りました。大学生になってから将来のために英語を勉強している中で、一つの目標として留学への参加をモチベーションとしていました。

授業内容

座学や講義など時間割に沿った授業はなく、現地大学の研究室の一員として、ある実験プロジェクトの一部を任されるといった形でした。自分で1日に行う実験の予定を決めて終了した時点で帰宅していました。

 

現地生活・オフの過ごし方

食生活

とにかく物価が高かったので、バゲット、加工肉、野菜果物、割引の既製品などをまとめ買いして、一週間から十日かけて食べきることで安く済ませていました。朝食はシリアル、昼食は自分で作ったサンドイッチ、夕食は既製品や買った食材を組み合わせていました。金銭面の負担を考慮し、自分は外食は全くしませんでした。

滞在先

大学から徒歩15分程度の学生向けのアパートに滞在しました。大学まで徒歩15分で行けるのは便利でした。なお、事前情報とは違う点がありましたが、受付に相談することで解決することができました。

気候

私が滞在した期間は20年以上ぶりの大雨でしたが、例年も雨が多いらしいです。6月からの2か月間でしたが、最高気温は大体20℃前後で雨が降るとより冷えるといった感じでした。晴れている日は長袖でも半袖でも過ごしやすかったです。

治安

夜の9時を回ってから外を歩くこともありましたが、私は治安の悪さを感じることはなかったです。

休日の過ごし方

滞在地の周囲を散策することが多かったです。ダブリンは小さい町ですがただ散歩するだけでもヨーロッパの街並みなど雰囲気を感じられてよかったです。他に一回ロンドンへ日帰りで観光に行きました。安ければ往復の航空券が6000円ほどでとれます。

参加して良かったと思うこと・学んだこと

海外での長期滞在や一人暮らしなどの経験が全くなかったので、8週間の滞在で経験した全てのことが新鮮で新しい発見があることでした。海外に長期滞在するイメージや、生活する上でのコツなどを少しでも知り、体験することができたのが良かったと思います。

この経験を今後どのように活かしていきたいか

今回、異国の地で8週間研究チームの一員として貢献したということを自信にして、今後も自分が経験していないことに対しても自信をもって挑戦したいと思っています。

最後に

私を送り出してくださった日本の皆様、受け入れて下さったアイルランドの皆様に厚く感謝申し上げます。

星薬科大学 2023年度留学生 A.K.さん

はじめに(参加動機や目的など)

高校1年で留学し自分にとってとても貴重な経験になったため大学でも留学したいと考えていたところ、本学で交換留学プログラムを実施していることを知り、参加を希望しました。

卒業した後でも、自分でもしくは会社から留学に行くことは可能です。しかし、学生のうちにこのような国際交流を経験しておくことは、今後社会に出てから国際感覚を磨く上で役に立つと思います。また、本プログラムでは通常の留学では経験できないであろう海外の研究教育現場に触れるという貴重な経験ができます。普段とは違った環境・内容の研究に触れることでより広い視野得るという目的をもって参加しました。

授業内容

2か月間、研究室に所属し早期乳がんのサインである微小石灰化の研究を行いました。

アイルランドやイタリア、アメリカから来ている仲間と研究を進めました。

現地生活・オフの過ごし方

食生活

昼食は大学の学食で研究室の仲間と食べていました。学食は日替わりでメニューが変わりますが、ポテトは必ず付いてきます。夜は大学の近くで外食もしくはお店で買ったものをテイクアウトして部屋で食べていました。

大学の周辺にはパブも多く、夜はとても賑わっています。

滞在先

The Loom, Dublin (Cork Street, Dublin 8, D08 P772)

気候

11~19℃くらいで、朝と夜は肌寒いです。また、3日に1回くらいのペースで雨が降ります。

治安

暗くなってから路地裏とかに行かなければ安全だと思います。夜であっても大学周辺は人通りが多く、怖い思いをしたことはなかったです。

休日の過ごし方 

電車に乗って、モハーの断崖やゴールウェーなどのアイルランドにある観光スポットに行きました。また、ヨーロッパへのアクセスがいいのでイギリスやフランス、イタリアに出かけたりもしました。

その他

大学の生徒や先生は出身国が様々で、多くの知識や経験を得られると思います。

参加して良かったと思うこと・学んだこと

研究に熱心な大学院生やポストドクターと一緒に研究を行う中で、自分で考え行動する場面が多く、主体性を高めることができたと感じています。また、様々な国から来ている人と話すことで、価値観や考え方の違いを学び、多様性を尊重する大切さを改めて実感しました。

大学内の他の研究室も実際に見ることができ、日本との類似点や相違点を学ぶことができました。

この経験を今後どのように活かしていきたいか

今後は、英語特にスピーキングを活かして仕事をしたいと考えています。また、今回の留学を通して高めることができた主体性を今後の学生生活や仕事で活かしていきたいと思います。具体的には、何事にも受け身ではなく自ら目的や課題を設定して、その実現のために考え行動し、結果に責任を持って取り組みたいと思います。

最後に

留学に少しでも興味のある方、特に研究に興味がある・好きな方はおすすめです。海外の研究教育現場に触れる機会はこの先なかなかないと思うので、迷ってる方はぜひ参加してみてください。

このような大変貴重な機会をいただきました、RCSI Sudipto先生、薬物治療学研究室 池田先生をはじめとした両大学の先生方、そしてRCSIの学生の皆様に厚く御礼申し上げます。

星薬科大学 2024年度留学生 M.H.さん

はじめに(参加動機や目的など)

 まずは大学生のうちに様々な経験をしたいと考えたためです。大学独自の留学制度があり、応募当時も今も研究室での研究活動に熱心に取り組んでいたため、研究に関することは何でも挑戦してみたいと思いました。また、漠然とですが留学というものに興味があり、薬学部だとそういった機会がないと思っていましたが、星薬科大学にはいくつかの留学プログラムがあり、その中でこのプログラムに興味を持ちました。日本語が通じない環境、自身の行動力、積極性が求められる環境下で、自分はどれだけやっていけるのだろうと試してみたい気持ちもあり、応募しました。

授業内容

 初めの1か月は講義がありましたが、参加は自由でした。同じプログラムに参加しているRCSIの学生も興味がある、所属先の指導教員から参加を指定された講義のみ受講しているようでした。1週目は配属の先のラボの方へのあいさつや学校の案内をしてもらい、興味のある講義に参加していました。私は2週目から研究プログラムの実験を開始しました。所属先の研究室で進めているプロジェクトの一部に参加させていただくという形で、てんかんの一種であるドラべ症候群とが概日リズム関連タンパク質の関連について研究をしました。毎週実験の進捗を報告し、結果についてのディスカッションや次に行う実験について相談しながら、プログラムを進めていきました。

現地生活・オフの過ごし方

食生活

 滞在先ではごはんが出ないため、基本的には近くのスーパーで食材を買って自炊をしていました。個人的には料理が好きなので、苦ではありませんでした。日本からもインスタントの味噌汁やパックごはんなどを念のために持っていきました。食べていたものとしては、朝はヨーグルトやフルーツ、パン、お昼は家からつくったサンドウィッチや前日の夕食の残り持っていくときもありましたが、週3ぐらいで大学の学食を利用していました。夜は自分でお肉を焼く、サラダやスープをつくるなどして食べていました。どこの家にも必ずオーブンがついていて、スーパーにもオーブン調理するだけでできるものが売っているので、そういったものも利用していました。たまにラボのメンバーに誘われて外で食事することもありました。学食は日替わりのメニューがカレーやフィッシュアンドチップスで、ベジタリアン向けのメニューもあり、値段は5.75ユーロでした。自分でカスタマイズできるサンドウィッチやサラダ、パスタなどもあり、それは4.85ユーロでした。味はおいしかったですし、メニューもアイルランド料理というよりかは、いろいろな国の料理が出てくる感じで、毎回違う国の料理を食べることができたので良かったです。スーパーに並んでいる食材も日本とは全く違うので、そのようなところでも日本との違いを感じることができて面白かったです。

滞在先

 大学(Dublin2)からバスで30分ほどの場所(Dublin3)にホームステイをしていました。ホームステイ先は自分でhomestay.comというサイトで探して見つけました。ルームメイトがフランス出身の女の子で夕食時にキッチンで会うので少し話をしたり、休日には一緒に出かけたりもしていました。

気候

 7月でも気温が20℃を超えることはめずらしく、日中は15℃ほどで薄手の長袖に、ジャケットを着ていました。半袖を着ることはほぼなかったです。すごく快適でした。天気が変わりやすく、短時間でやむ小雨が週に2回ほど降ります。曇りの日も多かったですが、想像していたよりは晴れている日が多かったです。また、緯度が高いせいか、空がすごくきれいで虹をみることも多く、滞在中に空の写真をたくさん撮りました。

治安

 治安の悪さを感じる出来事はありませんでした。夏は白夜なので夜の10時まで明るく、その時間に出歩いても危険を感じることはなかったです。滞在していた家の近くでは夜の9時ぐらいまで、近所の人が散歩やピクニック、子どもが遊んでいました。裏路地などに行かない限りは安全だと思います。

休日の過ごし方 

 土日のどちらかには毎週観光に行っていました。ダブリン城やトリニティカレッジ、グレンダロッホやモハーの断崖に行きました。距離が近く航空券が安かったため、イギリスのロンドンにも週末に行きました。ラボのメンバーとハイキングに行ったこともあります。アイルランドは自然が多く、天気が良ければきれいな景色をたくさん見ることができます。旅行するよりは長く滞在していたので有名な観光地だけでなく、地元の人が行くような場所も楽しむことができて良かったです。出かけない日は洗濯や食材の買い出し、日本にいる親や友達と電話をして過ごしていました。

その他

 アイルランドはキャッシュレス決済が多く、現金も使用可能ですが、スマホにクレジットカードを登録してほとんどタッチ決済で済ませる人が多く、自分もそうしていました。
アイスクリームショップが夜の11時まで営業していることがとても印象的でした。

参加して良かったと思うこと・学んだこと・成長したと思うこと

 留学前の準備の段階からプログラムに参加するための英語での面接や航空券、滞在先の手配、必要書類を揃えるなどはじめてのことをたくさん経験しました。アイルランドに行く途中も飛行機の乗り換えがきちんとできるか、物を取られたりしないか、滞在先に本当に滞在できるのかなど、普段なら考える必要のないことを考えて神経を使いました。
アイルランドについてからは当たり前ですが、日本と景色も食事も言語も違うので、ホストマザーと話したり、スーパーに行ったり、大学でさえも不安でしたが、1週間もすれば慣れてきて日本との違いを楽しんだり、自分で調べて解決したり、大学でできた友達にわからないことは聞くなどだんだん対処できるようになりました。海外での生活は初めてだったので、毎日の生活と大学での研究活動のどちらも毎日が新鮮で新しい発見の連続でした。
 普段日本で研究している分野とは全く違いましたが、実験方法が同じだったため、ラボでの活動はすぐに慣れました。自分で行った実験結果を指導教員に見せたときに、データがすごくきれいだとほめていただいたことがありました。その実験方法が3年生の時にうまくできずに何度も練習してできるようになった実験方法で行ったもので、今までの大学での研究経験を生かすことができたと感じた出来事でしたし、これ以外にも、データでほめていただけることが多く、自分がやってきたことは無駄ではなかったのだとすごく自信がつきました。
 英語の面では、最初はうまく聞き取りができなかったり、英語がうまく出てこなかったりして、どうしようかと思いましたが、言いたかったことをメモに書いておいて、後で調べたり、簡単な表現に言い換えるなどしてコミュニケーションをとっていました。英語が上達したかどうかは自分では正直よくわかりませんが、英語を話す際の抵抗感のようなものがなくなり、英語を使うハードルが下がりました。もっと話せるようになりたいと思ったので、自身の英語の能力を向上させるためにもっと勉強しようとも思いました。また、いろいろな国の友人ができました。ひとりの人から輪が広がって多くの人と関わり、更に仲良くなった人とは連絡先を交換したり、遊びに行ったりしました。世界中に友達ができて、いろいろな話ができたことで、価値観や文化の違いを感じ、世界は広いと実感しました。2か月という短い期間でしたが、自分でも驚くくらい沢山の経験ができたと思います。

この経験を今後どのように活かしていきたいか

 今後も研究活動をやっていくうえで英語は必要なものだと思うので、必要な場面でこの経験を生かしていきたいです。また、今回RCSIの研究室で携わったテーマと、自分が生薬学研究室で取り組んでいるテーマに共通点があるため、共同研究等ができれば嬉しいです。

最後に

 私は英語が得意ではありません。ただ、人と話すのは好きなので、会話したい一心で留学中は英語を話すのを何とか頑張りました。実は高校生の時に英語が得意ではないからという理由で、留学プログラムに応募の段階であきらめことがあります。そのことをずっと後悔していて、今回は率直に行きたいと思ったので、落ちてもいいから応募しようと思い、結果的にプログラムに参加することができました。
 もし、留学に少しでも興味のある、特に研究が好きという方はぜひ応募してください。海外の研究教育現場に触れることの出来るこのプログラムはなかなかないので、貴重な経験ができると思います。
 最後に、2か月間RCSIでサポートしていただいたDr.Cristinaをはじめとしたimmunologyラボの方々、生薬学研究室の森田先生、金田先生、平澤先生 、留学前からその後もサポートしていただいた阿美様、Dr.Fiona、そして国際交流委員の先生方に厚く御礼申し上げます。

星薬科大学 2024年度留学生 K.S.さん

はじめに(参加動機や目的など)

 私は、自分の進路として進学を考えており、また将来的に海外で活動ができたら嬉しいと思っています。海外での研究室活動がどのようなものなのか、海外で生活することが自分にできるのかを知ることができる滅多にない良い機会だと思い参加を希望しました。また、自身の現在の英語力を客観的に知ること、英語力を上達させることも目的に参加することを決めました。

授業内容

 活動内容としては、基本的に二か月間研究室での活動が主でした。授業もありましたが、あくまで受けることができるというだけで強制ではなく、最初に配られる時間割を見て興味のある授業があれば見に行くというような感じでした。私が所属させていただいた研究室では、基本的に指導者の方がいるときに研究活動があってその日にやることを指示していただくという方法で研究を進めており、指導者の方がいない日は関連する論文を読んだり、データをまとめたりなどして過ごしていました。ほかの研究室では異なる進め方をしていることもあったと記憶しているので配属された研究室次第かなと思います。

現地生活・オフの過ごし方

滞在先

 私は、ホームステイではなく寮(RCSIのものではない)に滞在していました。場所はRCSIまでLUASといわれる路面電車に乗って25分ほどの所でした。寮から二分ほどのところに駅があったので、通学面ではとても便利なところでした。

食生活について

 滞在していた寮のすぐ近くにアイルランドでよく見かける大きめのスーパーマーケットがあったので、そこで簡単に調達して食べていました。普段から料理はしないので、余計な心労をなくすため自炊はしませんでした。寮の近くや学校の近く、通学途中のLUASの乗り換え駅の周辺などにも飲食店は多数あったのでそこを利用することもしばしばありました。また、日本からもレトルト食品を少し持って行ったので、日本のご飯が恋しくなったら食べるようにしていました。昼食については、食堂がRCSIにあるのでそこで購入して食べることができましたし、その日のメニューが気に入らなくても、近くにスーパーマーケットがあるので困ることはありませんでした。

気候

 日本の6-8月とは比べ物にならないほど過ごしやすい気候でした。アイルランドに行く前は、もう少し寒いと思って準備していたのですが、思ったより寒くありませんでした。日によって結構変わるのと、時間によっても結構変わるので、服の上に羽織ることができるものはだいぶ重宝しました。雨に関してですが、日本ほど強い雨が降ることはなく、弱い雨がサーっと降ってすぐ止むということが多かったと記憶しています。そのせいなのか、傘をさしている人がそこまでいませんでした。私も折り畳み傘を持って行ったにも関わらず、ウィンドブレーカーのフードをかぶるのみで傘を差さずに過ごしていました。

治安について

 治安に関しては、基本的に良いところが多いという感じの印象でした。人通りの多いところは治安は悪くないと思います。道を歩いていてもLUASなどに乗っていても、何かを盗られたりなどといった経験はありませんでした(私が警戒していたのもあると思いますが)。ただ、人通りの少ない場所や少し入り組んでいるところなど、あまり近づきたくないと思ったところはありました。また、パブの文化があるからなのか、時間関係なく酩酊されている方や、道に寝転がっている人がいたりしたので、そういう人にはなるべく近づかないようにと気を付けていました。また、日本と違って日が落ちるのが22時くらいなのですが、外が明るいからといって夜遅い時間に出歩くことがないように気を付けていました。

休日の過ごし方

 休日は、ツアーなどに参加して様々なところに行っていました。ダブリンの周辺から、アイルランドの西側、北アイルランド、国をまたいでロンドンに行ったこともありました。留学で研究に来ているとはいえ、せっかくアイルランドに来ているのでいろんな場所に行かない手はない、という心持ちで少し無理もしつつとても楽しい休日を過ごしていました。

参加して良かったと思うこと・学んだこと・成長したと思うこと

 普段の研究室と異なる、海外の研究室で実際に活動できたことは、将来その方面での進路を視野に入れている私にとってとても重要な経験になりました。また、日常的な単語だけでなく、ただ海外に住むだけでは使わない、研究活動で使うような専門的な単語に触れる機会があってとても良かったと思います。成長を感じたときは、研究活動中も友人たちと話しているときも、やはり自分が伝えたいことが相手に伝わった瞬間でした。たどたどしい英語でも、とりあえず単語をつないで相手に伝える意思がとても大切だと改めて感じることができました。

この経験を今後どのように活かしていきたいか

 今回の留学で自分の英語力がまだまだ足りないことを実感できました。ですが、アイルランドへ旅立ってから2ヶ月、日本に帰ってくるまでしっかり生活し無事に帰ってきたことは事実なので、それは忘れずに、少し自信のないことでも思い切って挑戦し続けていきたいと思います。また、今回の留学中に得た繋がりを大事に、連絡を取り続け、留学中の英語を学ぶ姿勢を忘れずに英語力を更に上達させていきたいと思います。

最後に

 今回の留学を無事に楽しく終えることができたのは、星薬科大学の留学担当の方々、RCSIで留学生の私に対して親切にしてくださった先生方、私が聞き取れなかった時や、うまく言葉にできなかった時に助けてくれたり時間をくれたりしたバディの子や友人たちのおかげであり、とても感謝しています。
  もし、留学に行くことを迷っていて、その理由が自身の英語力や自信のなさなのであれば、とりあえず挑戦してみることをお勧めします。このようなプログラムで海外の研究室を体験できる機会というのは滅多にないですし、この時期のこのプログラムが最後だと思います。私も少し迷っていたのですが、なるようになると半ば勢いで申し込んだ節がありました。そんな私ですが、とても親切な先生方や友人たちに助けられながら、二か月のプログラムを楽しく終えることができました。日本に帰ってきた今でも、アイルランドで知り合った友人と連絡をとりあっており、このつながりを大切にしていきたいと思っています。
 留学に行くのことが大事なのではなく、留学に行った後も自分で努力する必要があり、目的がなくだらだらと過ごすだけではもったいないですが、留学は、将来の視野を広げるためにとても有用なものであったと実感しています。もし、将来進学の選択肢や、海外で活動するという選択肢が少しでもあるなら留学に挑戦してみることをお勧めします。

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