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星薬生の留学体験レポート タイ・チュラロンコーン大学

星薬科大学 2022年度留学生 K.F.さん

はじめに(参加動機や目的など)

研究室の先生からこのプログラムの話を聞き、即決で参加を希望しました。私は将来の進路として臨床ではなく製薬関係に進みたいと考えていたため、研究活動を主とした内容となっているこのプログラムが大変魅力的でした。また、Chulalongkorn大学はタイでトップの国立大学のため本学にない測定機器を使用できる点に惹かれました。実際に自分の卒論テーマを持ち込み、測定データを得るという目的をもって参加しました。

授業内容

(学部生向け授業2つ、大学院の授業2つを受講しました)

Pharmaceutical developmentⅠ

ASEANにおける医薬品開発の枠組みおよび特許等の法的制度について

Industrial Pharmacy LaboratoryⅡ 

凍結乾燥等の講義・実験

Coating Technology in Pharmaceutical Industry 

錠剤のコーティング手法について講義・実験

Laboratory for Instrumental Methods of Pharmaceutical Analysis 

代表的な分析機器についての講義・実験

 

現地生活・オフの過ごし方

食生活

昼食は大学の学食で現地の友人と食べていました。夜は大学の近くで外食もしくは家でデリバリーを利用していました。

滞在先 

CU ihouse

気候 

30~40℃で4,5月が一年の中で最も暑いそうです。湿度は低いですが日差しが強いと感じました。

治安 

繁華街に行かなければ安全だと感じました。怖い思いをしたことは一度もなかったです。ただ、時期によっては反政府デモ等あるようです。

休日の過ごし方

基本的に毎週末現地で知り合った友達と出かけていました。近場でスポーツをしたり、他大学の学園祭に行ったりしました。また、ビーチまで一泊二日で遠出したりもしました。

 

参加して良かったと思うこと・学んだこと

国内屈指の大学の大学院生やポストドクターと一緒に研究を行う中で、自分の進路について考え挑戦する良い機会となりました。研究者の方とも一緒に実験できる機会もあり、Chulalongkorn大学に行ったからこそ得られた貴重な経験であると感じます。
到着後すぐに参加した薬局実習ではタイの臨床薬剤師の業務を実際に見ることができ日本との類似点や相違点について実感を持って学ぶことができました。 また、積極的に意見を言うことの重要性を実感しました。私は滞在中に取り組みたいことを見つけて何度も先生に交渉していたのですが、ほぼすべてについて了承していただき環境を整えてくださりました。今回は自由度の高いプログラムだったため、自分で考えて遠慮せず意見を言うことが特に大切だと感じます。

この経験を今後どのように活かしていきたいか

英語でのコミュニケーションに積極的に取り組みたいです。自分の意見をはっきりと伝え、交渉できるよう生かしていきたいです。また、授業や薬局実習で先進国との医療体制の差を感じました。発展後進国では新薬の開発技術が高くない国もあり、そういった地域では先進国で開発された薬が現地の医療を支えていると学びました。医療・製薬業界に携わるにあたり、こうした現状を忘れずに医療の発展に貢献していきたいです。

最後に

留学に興味のある方、特に研究に興味のある学生にこのプログラムはおすすめだと思います。国内一位のハイレベルな環境で研究を行えるため、とても良い経験になると思います。
大変貴重な機会をいただきました、薬品物理化学研究室米持悦生先生、Chulalongkorn大学 Jittima Chatchawalsaisin先生に厚く御礼申し上げます。

星薬科大学 2022年度留学生 A.T.さん

はじめに(参加動機や目的など)

元々エスニック料理が好きだったため、タイの文化や食生活に興味がありました。今回留学の機会があり、タイでの医療や薬剤師の役割について知りたいと考えました。特に、タイは薬用植物の資源が豊富なため、自身の興味のある生薬や伝統医療について学ぶことができると考えて留学を希望しました。

授業内容

生薬についての授業を取りました。薬学部の4年生と一緒に勉強しました。座学と実験(といっても、グループで植物の写真を撮ってプレゼンをするという授業です)があり、両方タイ語での授業でしたが、親切な学生が都度英語に訳してくれました。もちろん、英語で行われる授業もたくさんありました。ハーブが嫌いという学生でも、日本の学生以上にハーブについての知識を持っていました。タイではたくさんの薬用植物を生活に取り入れているということがわかりました。

現地生活・オフの過ごし方(以下のようなこと。)

食生活

タイと言えば辛いごはん、と思うかもしれませんが、大丈夫です。来てすぐはすごく辛い食べ物に当たってしまって涙目になりながら食べることもありましたが、慣れてくると辛くない食べ物がわかるようになります。体感、食堂の5~6割は辛くない食べ物でした。あと、辛くしないでと伝えれば辛みは抑えられます。日本ではほとんど辛い物が食べられなかった私ですが、少しずつ訓練して食べられるようになりました。暑いタイではスパイスの効いた食べ物がとてもおいしく感じられました。あと値段もお手頃で、80円のカットフルーツを食べるのが幸せでした。
※日本食・洋食レストラン、コンビニのごはんも充実しているため、体調を崩したときでもおなかに優しいものは手に入ります。

滞在先

留学生向けの学生寮に入りました。いつでもゴミを出せますし、週に一度部屋のクリーニングをしてもらえました。エレベータや入り口はカードキーをかざさないと入れないのでセキュリティ面でも安心でした。学校から近いため徒歩で通学できました。

気候

1~3月の滞在でしたが、日差しを避ければ比較的カラっとしていて過ごしやすかったです。しかし、日中ずっと外で過ごすのは辛いと思います。逆に部屋の中は冷房で極寒なので、フリースを着ている学生も居ました。

治安

夜中に街を歩いている人は少ないため、早めに帰寮したほうがいいでしょう。野良犬が追いかけてくることもあります。

休日の過ごし方

バンコクの中心部にはたくさんお寺・ショッピングモールがあります。交通機関も安いので、すこし足を伸ばして海へ行ったり島へ行ったりできます。普段の土日はタクシーに乗ってショッピングモールへ行ってタイの派手な服をお手頃価格で手に入れたり、週末限定のマーケットへ行ってお土産を手に入れたりしました。

参加して良かったと思うこと・学んだこと

親日の方が多いと聞いていましたが、ほんとうに親切にしていただきました。アジア圏における日本という国の立ち位置を実感することができました。学んだこととしては、嫌なことは嫌と言うべきだということです。多くの国民が仏教なこともあり、文化的には近いですが、察する文化というのはないためこう感じました。 また、配属された研究室での研究内容も元々やっていた研究とはまったく別の分野でしたが、何とか研究を進めることができました。皆さんも、今やっている研究を外国で深めるのもいいですが、興味はあったけどできなかった、全く違う研究を留学先でやるのもアリかなと思います。

この経験を今後どのように活かしていきたいか

何事もまず飛び込んでみてから、後でいろいろ考えるようにした方がいいと学びましたので、年齢が若いうちはこれを実行して色々な経験をして失敗をしていきたいと思います。

最後に

このような素晴らしい機会を設けてくださった、星薬の先生・職員の皆様、そして一緒に留学へ行った学生、私たちを受け入れてくださったチュラロンコン大学の皆様に感謝申し上げます。ありがとうございました。ขอบคุณค่ะ

「タイは若いうちに行け」

タイ国際航空のキャッチフレーズです。

これから留学を考えている後輩たちにも、若いうちにタイを訪れることをおすすめします。タイでの貴重な経験が待っていますよ!

星薬科大学 2022年度留学生 R.A.さん

はじめに(参加動機や目的など)

 参加動機として、まず、海外での生活に漠然とした憧れがありました。国は問わず日本とは違う文化を直接自分の目で見て肌で感じてみたいという好奇心が強く、「留学」というワードが何となく頭の中にありました。いつか機会が舞い込んできた際、すぐ英語が使えるよう英会話教室に通うなどして準備をしていましたが、新型コロナウイルス感染症の影響で様々なイベントが中止となり、海外留学なんてそうそうできないだろうと落胆していました。しかし、ある時、修士課程卒業年度の秋頃に留学の話があり、これはラストチャンスだと思い迷わず手を上げました。
 留学の目的はいくつかありましたが、一番は英語力を向上させることでした。私は英語があまり得意ではありませんでしたが、研究室には留学生が在籍しているため日常会話や研究のディスカッションの際に英語を使う機会があります。しかし、パっと英単語が出ない時が多々あり何とも歯がゆい経験を幾度としました。よって、これを克服するために、留学を通して英語を使う際の瞬発力を鍛えたいと思いました。

授業内容

 まず講義で使われる言語に関しては学部生の場合、タイ語で行われるものもあったそうですが、大学院の場合は全て英語でした。私が参加した講義に居たほとんどの学生が留学生であったためであると考えられます。内容は自分の興味のある分野をピックアップし受講することが可能でした。その中でも自分の修論の研究テーマに近い内容の講義及び留学先の研究室のテーマに関する講義の大きく2つに分けて講義を選択しました。
 1つ目は修論のテーマに赤外分光光度測定やX線を使っていたことから分析機器の原理や操作方法を習得する講義に参加しました。この講義の良かったポイントは座学だけでなく、実習もあったため座学で身に着けた知識を実際の機器を用い測定・分析を行うことで、しっかりアウトプットができる構成になっていたことです。
 2つ目は細胞培養に関する講義です。私は3か月間の留学中、講義よりも研究室に滞在する時間の方が長く、さらに、二つの研究室にお世話になりました。どちらも修論のテーマとは全く別のテーマであり、一つが細胞を扱う研究室、もう一つは有機合成の研究室でした。講義は細胞に関するもののみ受講しました。こちらはほとんど座学メインでしたが、座席が円卓になっていたり、学生数が少人数であったりと気軽に質問しやすい環境になっていたところが良かったです。また、内容も専門的すぎず、頭に入りやすかったです。例えば、脂質に関する講義ではまず脂質とは、という定義から始まり、次いで分類、機能などの基本事項の確認から実地の研究で扱われている脂質の抽出・分析方法の紹介などと網羅的に展開していました。
 また、講義だけでなく、タイの薬局を見てみたかったので、アドバイザーの先生に申し出たところ、Chulalongkorn大学提携の薬局にて現地の実習生の実習の様子や来局した患者対応などを約2週間見学させていただくことができました。ここでアドバイザーの先生とは、留学生活での困りごとや相談ごとに乗ってくださった先生であり、非常にお世話になりました。

現地生活・オフの過ごし方(以下のようなこと。)

食生活

 滞在先にキッチンが無かったため、全てスーパーや近くのレストランで調達していました。また、日本でいうUber Eatsのようなデリバリーがあり、ほぼ毎日利用していました。さらにバンコク内ではセブンイレブンが至る所にありました。ラインナップは日本とかなり異なりますが、水は約500~700mLであれば日本円で20~30円ほどで非常に安価でした。その代わり、上下水道の整備が日本より遅れているため水道水は飲めませんでした。利用する場所によりますが安く済まそうと意識すれば一食あたり160~200円台でも済ませることができました。

滞在先

 学生寮と話に聞いていましたが、24階建てくらいの高層マンションのようであり、非常に高く外装が綺麗な建物に滞在していました。家賃は日本円で1人当たり約5.6万円/月で星薬から共に留学したメンバーとツインルームに滞在しました。費用はChulalongkorn大学にてグラントを獲得することができたため、大学に負担していただくことができました。

気候

 記憶では雨が降った日は2日あるかないかくらいほぼ晴れていました。1月はカラっとした暑さでしたたが、2月、3月になるとじめじめとした湿度のある暑さになり気温も少しずつ高くなっていました。タイには大きく分けて雨季と乾季とあり、私たちが留学した時期は乾季であったため1番過ごしやすい時期に滞在することができました。

治安

 夜はなるべく早く帰宅するようにしていました。交通量が多く、特にバイクが日本では想像もつかないほど多く見かけられました。また、日本の様に横断歩道を渡る際が歩行者優先ではないため、タイミングを見計らい渡る必要がありました。生活をしていて、総じて親日な印象でした。

休日の過ごし方

 滞在していた場所の近くにChulalongkorn大学の学生であれば無料で利用できるジムがあり、私も留学生であることを都度伝えることで利用することができました。泳ぐことが好きなので屋外の50mプールに週に何度か通いました。研究室で仲良くなった現地の学生と大学周辺のレストランに案内してもらったり、タクシーで近くのデパートに連れて行ってもらったりもしました。大学周辺にはショッピングモールが多数あり、食べ物だけでなく、衣類・日用品など物に困ることは一切ありませんでした。さらに、日系企業のショップが非常に多く、いつでも身近に日本製のものがあったため安心感がありました。

その他

 大学まではシャトルバスで通うことができますが、滞在場所から薬学部のキャンパスまでは乗り換えを要し直通で行くことができないため、基本徒歩もしくはレンタル自転車やレンタル電動キックボードで登校していました。

参加して良かったと思うこと・学んだこと

 今回のタイ留学は、私たちが一期生ということで特にスケジュールが決められておらず、各々が好きな講義や研究室に参加することができるといった自由な選択が可能であったことが非常に良かったです。また、現地での学校生活だけでなく生活面での困りごとはアドバイザーの先生に相談することで迅速に対処法を考えてくださり、とても親切で親身に対応してくれたため安心して過ごすことができました。学んだことは頼れる人に相談してみる、掛け合って見ることの重要性です。ごく当たり前なことかもしれませんが、何かの問題に直面したとき性格的に自分で何とかしようという節があり、今までは人に相談することは二の次になっていました。しかし、この留学は短期間であり、絶対充実した3か月間を過ごしたいという意志があったので、何かあったらダメ元でも相談してみることを心掛けていました。これをモットーにし、実際に相談して特に良かったことが2つあります。
 1つ目は現地の薬局を見学させてほしい、とアドバイザーの先生に掛け合ったことです。大学提携の薬局があることは現地に行く前から話に聞いていましたが、プログラムには含まれていませんでした。しかし、タイと日本の薬局の違いに興味があり、是非見学したいと思っていたのでアドバイザーの先生に頼んでみたところ、同時期に明治薬科大の学生も留学に来ており、薬局実習に来るとのことでそこに飛び入り参加させていただくことができました。私は少しだけ見学させてもらうだけの気でしたが、とても親切な対応をとっていただいたので非常に満足できました。
 2つ目は研究室の変更の申し出です。前述のとおり、初めの1か月は細胞を扱う部屋に割り当てられました。研究室の配属は現地入り前にアドバイザーの先生とメールでやり取りすることで決められましたが、私は希望した分野とは違ったため少々不安を抱えたまま配属となりました。研究室の学生はとても親身に熱心に指導してくれましたが、やはり自分の気持ちが追い付かず、研究室を変えるべきかどうか悩んでいました。3か月だけという考え方もできましたが、晴れない気持ちを抱えたまま終わりたくないと思ったのでアドバイザーの先生に相談したところ、研究室の変更を承諾していただき、改めて興味のある分野を聞いていただくことができました。結果的に私は苦手ではあるが興味のある有機合成の部屋に変更し、そこでは学内の実験だけでなく、他大学での実験や見学など、非常にアクティブな経験をさせていただき相談して本当に良かったと思っています。
 長くなりましたが、今回の留学経験では相談したことで幸い良い方向に繋がり、有意義な3か月間を送ることができました。全てに当てはまることではないと思いますが、総じて「やらぬ後悔よりやる後悔」、「悩むより行動するべき」だということを大いに学ばせていただきました。

この経験を今後どのように活かしていきたいか

 前項の内容と重複しますが、相談ごとは一人で抱えず頼れる人に話を聞いてもらうことを心かけようと思いました。英語に関しては3か月間だけの留学でしたが、確実に英語を話すハードルが下がったと思います。直接、英語を使う職に就くことは難しいかもしれませんが、使う機会があれば積極的に使いたいと思っています。

最後に

 私は英語が得意というわけではなく、好奇心とチャレンジ精神で今回の留学プログラムに参加しました。海外旅行も修学旅行を最後に行っていないため、パスポートの期限が切れていたり、まともなスーツケースを持っていなかったりと海外旅行以前に旅行自体に不慣れの身でありました。しかし、建前なしに3か月間非常に楽しく充実した生活を送ることができました。
 もし、留学について迷われている方がいればお伝えしたいことは、留学に興味があっても英語が苦手であるという理由で辞退するのは勿体ないということです。また、タイの人々は日本人より気持ち英語が通じ、さらに日本好きの人も多かったので日本語が通じる人もいます。これらのことから、言葉の壁は案外高くないので安心してほしいです。
 また、プライベートで旅行に行きたいくらいタイを好きになることができたので、興味を持った人は是非チャレンジしてほしいと思います。この3か月間は貴重で一生ものの経験をすることができました。今回の留学のチャンスをくださった米持悦生先生、留学するまで様々なサポートをしてくださった古石誉之先生、加藤良規先生、また、Chulalongkorn大学のアドバイザーのJittima Chatchawalsaisin先生に厚く御礼申し上げます。

 

星薬科大学 2022年度留学生 Y.E.さん

はじめに(参加動機や目的など)

 元々海外留学に興味があり、タイに滞在することができるプログラムがあると聞いた瞬間に参加を決意しました。コロナ禍でやりたいことがあまりできなかった3年間を顧みた時に何か大きなことに挑戦しようという思いと、海外での暮らしや人々との交流を通して自己成長につなげることを目的に参加しました。

授業内容

 細胞実験に関する留学生向けの講義を英語で受けていました。

現地生活・オフの過ごし方(以下のようなこと。)

食生活

 私たちが滞在していた寮にはキッチンがなかったので食事は基本的に外食もしくはデリバリーを利用していました。ランチは現地の友達と一緒に食べに行くことが多かったです。夜は寮の近くの飲食店を開拓するなどしていました。

滞在先

 CU iHouseというChularongkorn大学の寮に滞在していました。薬学部のキャンパスから近く、徒歩10分ほどの立地でした。

気候

 タイは雨季・乾季・暑季の三つのシーズンに分かれています。私たちが滞在していた1月から3月は乾季のシーズンで、気温は高いですが湿度が低く、とても過ごしやすいと感じました。1年で最も暑い月は4月らしく、3月は4月に向けて気温が徐々に気温が高くなり暑い日が続く印象でした。また3月には日本の夏に起こるゲリラ豪雨のような激しい雨が降る時もありました。

治安

 時々反チュラのデモが行われる(大学のイベント前後など)ことがあり、その際には大学の先生から早く帰るよう指示されました。またそういった時には絶対に一人で帰らないよう注意されることもありました。しかし、基本的には想像していた海外の治安よりずっと良いと感じました。昼間は特に心配する必要はないと思いますが、夜間は一人で出歩かない方が良いと思います。食料を狙った野犬が追いかけてくることがあります。

休日の過ごし方

 土日は現地の友達やルームメイト達と共にショートトリップに出かけることが多かったです。タイの有名な観光地やナイトマーケットなどを案内してもらいました。また大学の生徒が無料で利用できるジムや、ヨガのレッスン等を受けていました。

その他

 私はタイ留学と就職活動が被っており、タイにいるがために対面の面接に参加できず歯がゆい思いをした経験があります。就職活動をしながらの留学ではこのようなことが起こり得ると認識しておく必要があると感じました。しかしタイで過ごした3ヶ月間は何にも変えられない貴重な期間であり、自己の成長をひしひしと感じた期間でした。留学と就職活動の両立はものすごく大変でしたが、それ以上に海外での経験は素晴らしいものばかりでした。

参加して良かったと思うこと・学んだこと

 私が所属していた研究室は留学生がとても多く所属している研究室で、日々の研究生活でタイだけでなくミャンマー、インドネシア、スリランカなど多くの国の文化を学ぶことができました。彼らとの交流を通して「国や文化、立場が違えば常識も全く異なる」ということを学びました。社会に出る身として最も大切なことの一つを、身をもって学ぶことができた経験は本留学に参加してよかったと心から感じています。

この経験を今後どのように活かしていきたいか

 本留学を通して、上記の他に自分の意見を能動的に発信していく大切さや言語が完璧でなくてもコミュニケーションは取れるということを学びました。これらの学びを活かし、医療人として医療格差の撲滅に貢献していきたいです。

最後に

 留学の機会を設けてくださったすべての皆様に厚く御礼申し上げます。ありがとうございました。私はこのプログラムに文字通り飛び込む形で参加しました。正直不安でいっぱいでしたが、タイでの生活は不安をかき消すくらい魅力に溢れていました。もう一度行きたいです。
 少しでも留学に興味のある方は飛び込んでみるのも一つの手かもしれません。このプログラムにはそのぐらいの価値があります。

星薬科大学 2024年度留学生 N.A.さん

はじめに(参加動機や目的など)

 以前から、海外での生活に興味がありました。薬学部では留学することは難しいかなと思っていましたが、今回ちょうど参加できるタイミングだったので申し込みました。
加え、海外では薬学についてどのような研究が行われているか知りたいという思いもありました。

授業内容

 培養細胞を用いてがんの治療薬について研究を行っている研究室で活動していました。
 途中、化粧品開発の研究室にも行かせていただきました。日本の薬学部では化粧品について学ぶ機会はほとんどないと思うので、興味深かったです。

現地生活・オフの過ごし方(以下のようなこと。)

食生活

 ショッピングセンター内のフードコートで一通りのタイ料理を食べることができました。値段も安く、綺麗なところも多いので安心して食事ができます。寮のすぐ近くにコンビニもあり、お弁当、パン類、冷凍食品等充実していて、お粥のような刺激の少ないご飯も買うことができました。Grabという配達アプリも利用しました。大学の学食は、メニューがタイ語表記のみのものが多く1人で注文することは難しかったですが、おいしくて安価でした。
 辛いものが苦手な方でも、調べたり現地の人に聞いたりすれば辛くない食べ物もたくさんあるので、大丈夫だと思います。ただ、パクチーはいろいろな料理に使われていたので、苦手な人は大変かもしれません。
 日本のチェーン店もたくさん見かけたので、日本食が恋しくなっても全く困らないと思います。

滞在先

 チュラロンコン大学の海外留学生向けの寮であるCU iHOUSEに滞在しました。
 私の場合は、毎日ペットボトルの水を2本支給してもらい、週に2回部屋の清掃をしてもらっていたので快適に過ごすことができました。

気候

 5月下旬から6月の滞在でしたが、最高気温が35℃以上の日がほとんどでした。日本よりも日差しが強く、湿度も高いので体感温度は40℃を超えていたと思います。日傘をさしたり、こまめに水分補給をしたりしても長時間外にいることは不可能でした。反対に電車やショッピングセンターなどの屋内は、ものすごく冷房が効いていて、寒いくらいなので長袖の羽織も必要でした。
 6月は雨季ですが、最終週以外雨に降られることは少なかったです。雨が降る時は日本のゲリラ豪雨のような感じでした。

治安

 暗くなってから1人で出歩かない、人気のない道は通らないという点に注意していれば特に危険ではないと思います。観光地では人が多いのでスリなどに注意が必要だと感じました。私は怖い思いをすることはなかったです。

休日の過ごし方

 主要な観光地を巡ったり、市場に行って買い物をしたりしていました。
 暑かったので、ショッピングセンターに行くことが多かったですが、バンコクで行きたい場所は全て回ることができました。
 疲れている時は部屋で休憩したり、ゆっくり勉強したりしていました。

その他

 交通ルールは日本と全く異なるので注意が必要でした。特に信号のない横断歩道は歩行者優先ではないので、なるべく歩道橋やショッピングセンターの中を歩いて移動したほうがいいと思います。

参加して良かったと思うこと・学んだこと

 6週間という比較的短い期間の滞在でしたが、海外で生活するという貴重な体験ができて良かったです。同じアジア圏とはいえ、生活スタイルや考え方が異なることが多く、最初は戸惑うことも多くありましたが、日本の基準が全てではないことを知ることができ、自分の中で「こういうこともある」と受け入れられる範囲が広がったことが、1番成長できたかなと思える部分です。
 配属させてもらった研究室で行っていたことは、自分の研究テーマとは全く異なるものでしたが、普段は使用しない実験装置をみることができ、論文でしか見たことのなかったグラフがどのような実験過程を経て作られるのか知ったことで、視野が広がったと思います。

この経験を今後どのように活かしていきたいか

 正直なところ、今回の滞在で英語力が上がったとは言い難いですが、留学前と比較して、英語でコミュニケーションをとることへの抵抗は間違いなく少なくなりました。使える言語が多い方が、思考の幅が広がることを痛感したので、もっと英会話を練習して、自分の意見を伝えられるようになりたいと思いました。
 また、今回思い切って挑戦してみて本当に良かったなと思っているので、これからも興味を持ったことには怯まず挑戦していきたいです。

最後に

 少しでも興味がありましたら、大変なことがあっても大抵はなんとかなるので、踏み出してみてください!
 卒論研究、実務実習、就活などが忙しく、時間は限られると思いますが、人生において海外で勉強できる機会はなかなか無いと思うので、貴重な経験ができると思います。
 滞在中は本当にたくさんの方に助けていただきました。また、いざ海外で1人で生活することになり、普段から家族や友人、大学生活で関わる全ての方に支えてもらっていることを実感しました。この場を借りて感謝申し上げます。
 今回のプログラムのためにご尽力くださった星薬の先生方・職員の皆様ならびに、お忙しい中私を受け入れてくださったチュラロンコーン大学の皆様に厚く御礼を申し上げます。

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