薬学科(6年制)学生の大きな目的として、薬剤師免許の取得があります。薬学教育研究センター・薬学教育研究部門は、薬剤師国家試験の合格を目指す学生が一人でも多く目的を達成できるように、学生を支援する組織として2000(平成12)年に設置されました。
薬学生の学習目標を提示した「薬学教育モデル・コアカリキュラム」は、2006(平成18)年の6年制教育課程施行後、2013(平成25)年、2023(令和5)年と2度の改訂を経て、将来の薬剤師職能を推しはかったカリキュラムへと変化しています。これに伴い、薬剤師国家試験も、より実践的な薬剤師の知識が重視される試験へと変わってきています。薬学教育研究部門は、薬剤師を取り巻く医療現場や社会情勢の変化に柔軟に対応しつつ、薬剤師国家試験結果の分析、情報収集、カリキュラムの検討、共用試験・国家試験対策講義の実施等を通じて学生の個別指導・相談等に幅広く対応しています。
当部門では、薬剤師国家試験対策として、低学年次より薬学基礎科目を補強するための特別講義(基礎薬学演習)を実施しています。また、4年次には共用試験対策講義を実施し、5年次から学内で国試対策模擬試験を受験する機会を設定しています。さらに6年次になると、専門分野別に行う総合薬学演習講義や、国家試験直前の集中講義を行うなど、万全の態勢をもって薬剤師国家試験に臨んでいます。また、薬学教育の手法や評価に関する研究を通じて、薬学教育の質の向上に貢献するとともに、多様な専門分野の教員が、臨床現場での製剤学的な問題点を解決する研究や、生体内で重要な働きを担うステロイドに関する研究も行っています。