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受賞情報等
2022.06.09

吉田 涼太郎さん(生体分子薬理学研究室 修士2年)が日本薬学会第142年会学生優秀発表賞を受賞しました

日本薬学会第142年会 学生優秀発表賞を受賞して

生体分子薬理学研究室 修士2年 吉田 涼太郎

 この度、日本薬学会第142年会 (2022年3月25日〜28日) におきまして、学生優秀発表賞を受賞いたしました。このような栄誉ある賞をいただきまして大変光栄に思っております。受賞演題名は「高脂肪食の摂取はアトピー性皮膚炎の増悪因子になり得るか」です。以下に研究概要を紹介させていただきます。

 アトピー性皮膚炎は、掻痒のある湿疹を主病変として、増悪・寛解を繰り返すアレルギー性皮膚疾患です。アトピー性皮膚炎の発症原因は未だ不明な点が多く、アトピー素因といった遺伝的要因に加え、食生活などの環境要因が関与していると考えられています。しかしながら、環境的要因において、どのような食生活がアトピー性皮膚炎の増悪因子になるのかは明確になっていません。そこで本研究では、アトピー性皮膚炎の発症・増悪における食の影響を調べる目的で高脂肪食にフォーカスし、検討を行いました。
 アトピー性皮膚炎様モデルマウスを作製し、高脂肪食摂取の影響を調べたところ、高脂肪食を与えたマウスでは普通食を与えたマウスと比較して、皮膚の重症度を示す臨床重症度スコアが有意に高く、皮膚の潰瘍も認められました。また、皮膚の炎症性サイトカインの発現量も、高脂肪食摂取群では普通食摂取群と比べて有意に増加していました。以上の結果から、高脂肪食の摂取はアトピー性皮膚炎様症状を増悪させる可能性が示唆されました。今後、高脂肪食によるアトピー性皮膚炎増悪メカニズムについて解明していきたいと考えております。

 最後に、本研究の遂行にあたり、多大なるご指導・ご鞭撻を賜りました生体分子薬理学研究室の細江智夫兼任教授、酒井寛泰准教授、五十嵐信智講師、今理紗子特任講師に深く感謝いたします。そして、ご協力くださいました生体分子薬理学研究室の皆様に心より御礼申し上げます。

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