「どのような研究ができるのか」。これは、私が大学を選ぶ際に最も大切にしていたことです。中学生の頃から生物の分野に強く興味があり、大学では生命科学や薬学といった学びを深めたいと考えていたので、その分野の研究室が多くある星薬科大学に入学を決めました。また、幼少期の頃にがんの治療を受けている人が身近にいたこともきっかけのひとつです。抗がん剤の治療や副作用に関心を抱き、副作用を抑えた抗がん剤の開発に携わり苦しむ人を救いたいと、将来は薬学や医療の道へ進もうと考えました。
「自分で考える力」が、研究活動を通して育まれています。研究は、出てきた結果を自分なりに考察し、仮説を立てて次の実験につなげることが求められます。まだ十分とは言えませんが、研究を始めた頃と比べると少しずつ主体的に考えられるようになりました。今後も試行錯誤を重ねながら、この力をさらに伸ばしていきたいと考えています。また、創薬科学科では、自作したスライド資料を用いて発表する機会が多くあり、その経験を通してプレゼンテーション力も磨かれていると感じています。
さらに、自分の将来像が明確になってきたことも大きな成長です。入学当初はがん治療に関わる研究を志望していましたが、幅広い分野を学ぶ中で、免疫や生体が本来持つ機能に強い関心を抱くようになりました。また、キャリアについて考える授業も、自分の興味や将来像を見つめなおすきっかけとなりました。こうした学びを通して自己理解が深まり、自分が本当に興味のあることや大切にしたいことに向き合えたと思います。
入学後から興味を抱きはじめた「免疫」を追究するために、「乳製品をつくる際に生じる副産物のホエイが免疫細胞にどのような影響を与えるのか」という研究に取り組んでいます。実際に乳酸菌とミルクを発酵させ、その発酵由来成分を細胞に与え、作用や影響を分析します。食品の製造時につくられる副産物の中には、十分に活用されずに廃棄されるものがありますが、その可能性を引き出すことで、機能性食品をより良いものにし、人々の健康に寄与できないかと考えています。ただ、免疫反応は、過剰に働いても十分に働かなくても体に良くないため、適切なバランスを保つことが大切で、このバランスにかかわるものの一つが日々の食事です。そんな生命の不思議に魅了されていますが、その分、奥深い未知の世界が広がっており、私自身はまだまだ知識量が足りないと実感しているので、多くの論文を読んで学びを深めたいと思います。また、自分の研究分野以外にも視野を広げ、幅広く勉強する必要があると感じています。
学部卒業後は、現在取り組んでいる研究を継続するために修士課程へ進学します。将来は、食品由来成分が免疫系をはじめとする生体機能にどのような影響を与えるのか、その仕組みを解明する基礎研究に携わりたいと考えています。私は、ゼロから新しいものを生み出すよりも、すでに存在しているものを深く調べたり、別の視点から考えたりすることに楽しさを感じます。そのため、食品が持つ未知の可能性を明らかにし、得られた知見を将来的には疾患の予防や治療へとつなげることで、人々の健康に貢献したいと考えています。
星薬科大学は教員と学生の距離が近いため、日常的にコミュニケーションを取ることができ、濃密な学びが受けられる環境です。また、単科大学ということで、生命科学や薬学に興味がある学生が多く、みんなが同じ方向を向いて頑張っているので、お互いにいい刺激を与え合える環境です。私自身も情熱を持って研究に取り組みながら、薬学人としての力を磨いていきたいです。
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