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教職員のための生成AI利用ガイド

教職員のための生成AI利用ガイド

2025年10月27日 第1版

星薬科大学

第1章 目的と位置づけ

本ガイドは、星薬科大学に所属する教職員(教員、事務職員、技術職員、嘱託職員、臨時職員、その他本学に勤務するすべての者)が、教育・研究・事務などの大学業務において生成AIを利用する際の基本的なルールおよび行動指針を定めるものです。生成AIは業務の効率化や質の向上に寄与する一方で、誤情報の出力や情報漏えいといったリスクも伴うため、適切な判断と責任ある利用が求められます。

第2章 対象となる生成AIツール

(1) 大学が安全性を確認済みの生成AIツール

学内での生成AIの利用において、大学が安全性を確認し、推奨している生成AIツールを「確認済みAIツール」として案内しています。機密情報(未発表の研究成果、特許出願前の技術内容、特許性のある化合物情報、臨床試験に関する情報、企業との共同研究で秘密保持が求められる情報など)を扱う場合は、情報の機密性や公開可能性を十分に確認した上で、確認済みAIツールを利用してください。個人情報を扱う場合には、個人が特定されないようデータを加工した上で利用してください。

(2) その他の生成AIツール

(1)以外の生成AIツールも利用可能ですが、それらは利用者自身の判断と責任に基づいて利用されるものであり、情報の取扱いや活用方法については特に慎重に対応してください。なお、個人情報や機密情報の利用は禁止します。

第3章 活用が想定される業務

生成AIは、以下のような業務において補助や効率化に有効です。

  • 教育支援:講義資料や課題、小テスト案などの草案作成、誤りの確認・改善
  • 研究支援:研究構想の整理、文献の要約、説明文の下書き
  • 文書作成:報告書、通知文、会議録などの草案生成、誤りの確認・改善
  • 情報整理:大量のデータや文章の要点抽出・分類・並び替え
  • 学生対応:問い合わせ文例の整理や、マニュアル等の草案作成

なお、これらの出力はあくまで補助的なものであり、最終的な確認・修正は教職員自身が行うことを前提としてください。

第4章 利用上のルールと禁止事項

生成AIを安全かつ適切に活用するために、以下の観点に沿って利用してください。まず「一般的な利用」について記載した上で、「教育」「研究」「業務」の3つの場面に分けて分類しています。

(1)すべての利用場面に共通する一般的な利用

  • 生成AIの出力は必ず確認し、誤りや不適切な表現がないか、必要に応じて修正・調整した上で使用してください。
  • 著作権を侵害するおそれのある出力(例:書籍や論文、新聞記事、ウェブサイト等の文章をほぼそのまま再現した内容、既存の画像・イラスト・楽曲等を模倣・生成したもの)を、無断で流用・転用しないでください。
  • 個人情報(学生・教職員の氏名、成績、連絡先等)は、確認済みAIツールであっても、個人が特定されないよう適切に加工した上で利用してください。その他のAIツールへの入力は禁止します。
  • 生成AIによる支援はあくまで補助的な手段であり、判断や責任は利用者自身が担うことを前提としてください。
  • 文書の種類や用途に応じて、生成AIを利用した場合には、その旨が適切に示されるようにしてください。

(2)教育に関する利用

  • 成績評価や合否判断など、教育上の重要な判断に、生成AIの出力を直接根拠として用いることは避けてください。
  • 講義・実習内での生成AIの使用可否やルールは、科目や教育方針に応じて明示し、学生に分かる形で伝えてください。
  • 講義・実習で学生に生成AIの活用を認める場合は、ファクトチェックの必要性や個人情報の取扱いなどの注意点を明示し、誤用がないよう配慮してください。詳細は「学生のための生成AI利用ガイド」に準じて説明してください。

(3)研究に関する利用

  • 出力内容の正確性や適切性を十分に確認し、学会発表・論文等への掲載に際しては、必要に応じて生成AIの利用有無や範囲を明示してください。

  – 参考文献としてのAI表記例:ChatGPT, OpenAI, accessed on YYYY-MM-DD

  • 未発表の研究内容や特許出願前の技術情報、臨床研究などの機密情報は、確認済みAIツールを用いた場合に限り入力可能とし、内容の公開可能性を十分に判断した上で利用してください。

(4)業務に関する利用

  • 報告書、通知文、会議録、申請書等の業務文書の草案作成において生成AIを利用する際は、あくまで参考として扱い、最終的な内容は教職員自身で確認・修正してください。
  • 他者に生成AIツールの利用を強制・強要しないよう留意してください。
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